警官の一人がいった

「ああ、あきまへん」と警官の一人がいった。「御主人が中に入って、自分で鍵をかけていてだんネ」「中から鍵を――すると警官も中へは入れないのかネ」「警官まで、蠅男の一味やないか思うとるようですなア」「ちょっと会ってみたいが――」「そんなら、扉を叩いてみまっさ」 警官が、なんだか合図らしい叩き様...

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この巨大な体躯の持ち主

「へえ、こっちも意地だす。こんど蠅男にやられてしもたら、それこそ警察の威信地に墜つだす。完全包囲をやらんことには、良かれ悪しかれ、どっちゃにしても寝覚《ねざめ》がわるおます」 この巨大な体躯の持ち主は、頤紐《あごひも》をかけた面にマスクもつけず、彼の大きな団子鼻は寒気のために苺《いちご》のように赤...

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生きている主人

 そういって村松検事は、時計を見ながら、帆村の肩を指で突いた。 しかし、警官は、何に感心したものか、いつまでも、「なるほどなアなるほどなア」と独《ひと》り言《ごと》をいいながら、二人の出てゆくのにも気がつかない風だった。

   生きている主人

 夜はいたく更けていた。 仰ぐと、寒天には一杯...

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