天井裏の怪音?

「十二時すぎたら、此処に用意してあるベッドにもぐりこんで朝方まで睡りますわ」「さよか。そんならお大事に、なにかあったら、すぐあの信号の紐を引張るのだっせ」「わかってます。――そんならもう扉を叩かんようにお頼み申しまっせ。蠅男が来たのか思うて、吃驚《びっくり》しますがな」といって総一郎は言葉を切っ...

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警官の一人がいった

「ああ、あきまへん」と警官の一人がいった。「御主人が中に入って、自分で鍵をかけていてだんネ」「中から鍵を――すると警官も中へは入れないのかネ」「警官まで、蠅男の一味やないか思うとるようですなア」「ちょっと会ってみたいが――」「そんなら、扉を叩いてみまっさ」 警官が、なんだか合図らしい叩き様...

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この巨大な体躯の持ち主

「へえ、こっちも意地だす。こんど蠅男にやられてしもたら、それこそ警察の威信地に墜つだす。完全包囲をやらんことには、良かれ悪しかれ、どっちゃにしても寝覚《ねざめ》がわるおます」 この巨大な体躯の持ち主は、頤紐《あごひも》をかけた面にマスクもつけず、彼の大きな団子鼻は寒気のために苺《いちご》のように赤...

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