私は怪しい者ではござりまへん

「へえ、私は怪しい者ではござりまへん。会社の庶務にいます山ノ井という者で、今日社長の命令で手伝いに参りましたわけで……」「それでどうしたというのや。殺されるとか死んでしまうと喚きよったは――」「いや、それがモシ、私が階段の下に居りますと上でドシドシとえらい跫音だす。ひょっと上を見る途端に、なにや...

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新療法の医者

「主治医や云うてます。なんでも宝塚に医院を開いとる新療法の医者やいうことだす。さっき邸を出てゆっきよったが、どうも好かん面《かお》や」 と、署長は、白面《はくめん》無髯《むぜん》に、金縁眼鏡をかけているというだけの、至って特徴のない好男子の池谷与之助の顔に心の中で唾をはいていた。「なんだ、怪しい...

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天井裏の怪音?

「十二時すぎたら、此処に用意してあるベッドにもぐりこんで朝方まで睡りますわ」「さよか。そんならお大事に、なにかあったら、すぐあの信号の紐を引張るのだっせ」「わかってます。――そんならもう扉を叩かんようにお頼み申しまっせ。蠅男が来たのか思うて、吃驚《びっくり》しますがな」といって総一郎は言葉を切っ...

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